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同人誌の感想です。
(privatterに上げていたものをお引越ししました)

続きは追記からどうぞ。

おねショタ ファンタジー 一次創作 小説

『洗濯器の中の猫』 夜海月亭ちーず様@chizmaru

 ベランダに置いてある洗濯機に来るようになった猫・オハヨウと主人公の交流を描く、あたたかくも少し切ない物語。猫ずきには堪らない一作でした…! 飼いたいけど飼えない、という人にはあるある過ぎて…! でも、単に“猫かわいい”で終わらず、“猫”という存在とどう向き合っていくか、真摯に考え抜こうという姿勢に描かれいて、息を呑むほどでした。主人公が誠実にオハヨウと向き合った上で迎えた結末に、思わず涙腺が緩みました…。



『奥州だよ! KAMAKURA☆892』 江間アキヒメ様@kamakura_hojo

 源頼朝たちが現世に転生しアイドルグループとして活躍するKAMAKURA☆892シリーズ、ライバル登場の第三弾! 相手は奥州を拠点にデビューした雪花炎、そのセンターは源義経…! 強力なライバルを前に団結を深める892組と、すれ違いを経て絆を深めていく雪花炎組、双方の物語が織り合わさって、非常に熱い展開でした。基本はかわいいアイドルたちのキャッキャウフフですが、時折サラッと混じる「戦の予感」等のセリフが、前世の乱世感を漂わせていて、このギャップがまた絶妙です。不敵な将軍と天真爛漫な義経が特に印象的でした。最後まで読んで最初のカラー口絵見るともう、涙が……


『六文銭を届けて』 小野秋隆様@ONO_Keyboard
 少し風変わりな女子大生・みずなと、彼女の親友・青葉の固く結ばれた愛の物語。このお話、読み始めると「現代ものかぁ、ふんふん」と何気なくページをめくって行くのですが、冒頭途中から「ん…? これは……?」と気になる部分が現れ、更に進めると「!!!!!」と驚きと納得で脳内が支配されます。現代社会をベースに特異な設定が盛り込まれた世界観なのですが、それが大きな胆となっており、主人公・みずなの“少し風変わり”な部分の由来になっています。これが、説明文を設けて示されるのではなく物語の展開の中で自然と表現されていて、非常に絶妙でした……すげぇ……。この感じを体感して頂きたく、あえてその特異な設定についての言及はここでは割愛させて頂きます。読んで……アッと言って……。
 実は親友の青葉は物語開始時点で亡くなっています。みずなと青葉の絆はある理由で本来の深さを失ってしまっているのですが、それが徐々に取り戻されていくのです。その激しさ、一途さは息を呑むほどで、みずなは人にはできないような行動までやってのけます。なかなかハードな場面もあるのですが、そうしたひとつひとつのシーンを経て紡がれる二人の絆はまさしく純愛。そして辿りついた最後の結末は、幸福なのか、それとも……ぜひ読んで頂いてご判断ください。


『IN THE TOKYO』 烏楽様@maizeword
 おバカな中田と変人田中、でこぼこなのに息ピッタリなコンビの東京観光四コマ漫画! 折本やツイノベなどで見せる軽快なコンビネーションが、本作でも遺憾なく発揮されていて非常にほのぼのします。
 関西在住のふたりが初めて東京にやってくる、そのワクワク感や、あっという間な観光時間を思いっきり楽しむウキウキ感が伝わってきて、ふたりと一緒にあちこち見て周ってる気持ちになれました。出発前日に眠れないなど、意外と繊細な中田が新鮮でしたw またふたりでどこか旅しているお話とか、ぜひ読みたいです!

『男と女と前世と母乳』捺様@nat_zki
男子高校生が女子高生に授乳する話…って書くと新ジャンルの薄い本のように思えますが、読んでみると普通に健全という未知の体験ができます。いや、やっぱりちょっぴりやらしい気がするけど、それは多分読み手の心が汚れているのです。主人公・村崎くんが同級生・露木さんに授乳するその理由は、海より深く山より高いわけが…と、これ以上はネタバレなので言えないんですが!
もう、この摩訶不思議なストーリーラインで最後まで駆け抜けるような疾風怒濤感、たまりませんでした…! これはなかなか余所ではお目にかかれない読後感です。


『TRANSPORTER Conpilation Film』みすてー様@mistic
 革命に斃れた帝国を舞台に、動乱の世相の中駆け抜けた人々の群像劇。輸送管理官・カートとその恋人で革命軍所属のローズ、そして亡き帝国の皇女・メリーを中心にドラマチックに展開する物語は、副題のごとく壮大な映画を見ているような重厚感があります。ともかくカートがかっこいい! 自らの職務に矜持を持ちながら、時代の変動の中その立場を奪われ、その中で無力感にぶつかりながらも自身の道を歩んでいく姿はひたすら男らしいです。また、幼くも悲劇のロイヤル・ブルーとして命を狙われたり利用されたりしながらも気高く生きるメリー、恋人との心の擦れ違いに悩みながら、革命軍として自分が真に出来ることを最後に選び取るローズ、そして揺れ動く時代の中必死に駆け抜けるキャラクターたちの生き様が非常に熱く胸に迫ってきました(ウィリアムかっこよく散りすぎだろうちくしょうだいすき!!)。細やかに描写された生活感あふれる情景もまた素敵です。血潮漲る革命譚がおすきな方は、ぜひ!


『魔王だってラクではない』凡符様@I_am_pomp
 みんなだいすき魔王VS勇者……と思うじゃろ? そこに“現代社会ビジネス”というエッセンスを一振りしてよくコネコネしたのが『魔王だってラクではない』! 倒しに来た勇者に対して「アポなし訪問とかふざけんてんのか!?」ってブチ切れながら一喝する魔王とか斬新すぎます。他にも、やれエントリーシートやら、やれ発表記者会見やら、ファンタジー世界にミスマッチしそうなのに不思議とフィットするネタがごろごろ迫ってきて関西人の血が疼きます。また、デザインもすごく凝ってらして、各ページのフッターに一口コラムとかシステム文が挿入されており、作者様の細やかな情熱が光ります! 一風変わったファンタジーに心惹かれるあなたに、ぜひ!


『テネブレ』八束様@yatsukami
 人が塩になるという呪われた土地を舞台に紡がれる、製塩業で財を成した一族の盛衰とそこに深く影を射すある美青年の物語。重厚で怜悧な文章運びで描き出される世界は目に浮かぶようで、その血を凍らせるようなうつくしさと凄惨さが迫ってきます。一部の隙もなく綿密に、かつ自然に構成された設定に囲われて、最初から最後まで我に返ることなく、この背徳の物語に安心して耽溺することができます。物語は現在から過去、そして現在から未来へと流れていくのですが、メインとなるのは過去の場面。呪いがかけられるに至る道筋にあったのは、あまりにも根深い愛憎の軌跡……いやもうそりゃヘルマンみたいなおにいさんがいたらエッカルトの人生狂うね? 頷きしかない。
 男性陣の底なしの絶望が織りなす愛憎劇が間違いなく本作の中核なのですが、個人的にはその周縁で星のようにかすかに、でも確かに瞬くマルゴットやゲルトルートら女たちの在り方に心惹かれました。赤毛の女は強いね…いいね…。


『贋オカマと他人の恋愛』柳田のり子様@yanagiyamanpuku
 学者として生きるという大望に邁進する主人公・七瀬耕一の視点から、彼の親友・周平やその恋人・克巳をメインに様々な“他人の恋愛”を描いた物語……って、無難にまとめるとただの恋愛小説かよって感じになっちゃうんだけど、なんか、こう、違うんだ……! キャッキャウフフ要素はまるでなく、あるのはどこまでも生々しいそれぞれの生き様。七瀬の語り口はどこか超然とした風もあり淡々としていながら、折に触れて自身の感情に揺れるその筆致が絶妙で、一気読みをしてしまいました……そして読み終わった後しばらく何も考えられなくなるという…。
 七瀬は作中、やむを得ない理由から“贋オカマ”として生計を立てていくようになり、そこでも色んな“他人の恋愛”を見聞きし、時に仲介者になり、更にまれに当事者になり、日々を過ごしていきます。この、“贋”や“他人の”という中に、読み手のガードは外されて構えない気持ちで読み進めることができるのですが、どうもそれらの言葉の中にすらのっぴきならない切実さが見えてくる。そして、確かにフィクションを読んでいるはずなのに、何か私たちの生きる現実と何ら変わらない、重たく、どうしようもない世界で彼らがもがいているのが肌で感じられるのです。七瀬は容姿にも頭脳にも度胸にも恵まれた男性として描かれます。それが嫌味でなく、それどころか如何ともしがたい空虚を抱えていることが垣間見え、そこに痛切に共鳴してしまいました。途中、彼が経験する別離の際に自らの本業を思い出す場面、そして最後を締める言葉には、ガツンと脳天を打たれたような衝撃を受けました。昔の日舞の師匠から「あなたがまっすぐ育ってくれて、よかった」と言われる場面があるのですが、正しくその通りで、本当に奇跡のようなバランスで成り立っているのが七瀬耕一なのだと思います。そんな彼が、我が道を往きながら他人と関わり合い、またときに世話を焼いている姿は、とても貴く感じるものでした。
 七瀬以外の人物も、倦んだり、投げやりになったりしながら、それぞれの道を歩いていきます。彼らの生きざまに加え、作中を彩る細やかな伝統文芸の知識や描写もなんとも味わい深いです。なんと驚いたことに無料配布(またWEBでも公開中!)ですので、ぜひ一度お読みください!

おねショタ ファンタジー 一次創作 小説
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世津路章

Author:世津路章
一次創作小説を書いています。

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◆リンクについて
当ブログはリンクフリーです。ただし、アダルト・宗教系サイトは除きます。
◆作品
当ブログ及び小説家になろうにて、『ミス・アンダーソンの安穏なる日々』『八奈結び商店街を歩いてみれば』を連載しました。前者はおねショタ小説で、2017年7月に電撃文庫より刊行されました(無敵の女傭兵ミス・アンダーソンを抹殺すべく派遣された羊ショタ執事悪魔(レベル1)のどたばたコメディ)。後者は大阪のどっかにある商店街が舞台のなにわ人情お約束劇です。

アイコンは岡亭みゆ様にご制作頂きました。

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