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やなれば 吉田と和希



八奈結び商店街シリーズ・番外編
『きみのとなりのぼくは』


illustration by BG
Materials by ピツラミ(2032329) / 夏香子(59219)
(いずれも敬称略・()内はpixiv ID)



2016年夏季に同人イベントで無料配布した冊子の収録作品です。
完配布につきWEBで公開します。


それでは、本編は続きからどうぞ!

おねショタ 創作 一次小説 ファンタジー


+++++++++++++++++++


 小学生たちが台風のごとく勢力を拡大、縦横無尽にご近所を荒らし回る魔の月間――《夏休み》。

 オカンやオトンの『宿題もうやったんかいな』光線を巧妙に回避し、太陽の下駆け回ったり、あるいは木陰にゲーム機やらスマホやらを持ち寄ったり、あれやこれやで精一杯遊び尽くす彼らではあるが、その自由を止む無く拘束される日もまた存在する。

 そう――《登校日》である。

 一説によると教師の給与が手渡しだったことが原因で、本人たちのみならず何故か生徒まで招集されるというのが由来だそうだが、銀行振込になった今でも八奈結中央小学校では、始業日一週間前の土曜日、午前中だけ登校日が設定されている。すっかり遅起きが習慣化した子どもたちは、ブツクサ言いつつ八時半めがけて登校してくるのである(大抵の家庭では、これを機に新学期に向けて生活リズムを整えるよう促すのである)。

 そんなわけで、しばらくの間閑古鳥が鳴きっぱなしだった学舎にも、にわかに活気が戻ってきた朝。八奈結中央小学校五年三組の教室もまた、ご他聞に漏れず盛り上がっていた。学校に来るまでは皆渋々、といった体だったものの、夏休み中に会うことのなかったクラスメートたちと顔を合わせることはやはり自然と心が浮き立つことだ。教室の中に入ってさえしまえば(そして先生の来る前までであれば)、積もりに積もった四方山話が爆発したような有様になる。そして、五年生ともなると下の学年までよりちょっと背伸びした話題がしたくなる。


「うおーマジかよ吉田ァ!」
「くっそ、吉田に先越されるとかありえんねんけど!!」


 五年三組の教室でひときわ盛り上がっているのが、男子五人組ほどで形成される円陣だ。その中央に座っている彼――吉田は、自慢げに胸を張る。


「まぁ、俺らもう五年生やん? キスくらいケーケンしとかんとちょっとヤバいやろ」
「うーわっ、こいつ余裕こきよる!!」


 吉田を取り囲む男子一同は悔しげに地団駄を踏みながら、悔しさ半分、憧憬半分、といった眼差しで彼を見る。それを見てますます、吉田は鼻高々である。そしてこの光景は、昨晩懸命に部屋で行ったイメージトレーニング通りだった。なんてったって、「俺、年上のオンナとキスしたで」なんて大それたホラ話をするのだから、平然とした風を保っていなければならない。


(いや、ホラやない! いとこのリンねーちゃんが遊びにきたときチュッとやってくれた! ……おでこにやけどな!!)


 うんうん、と心の中で頷きながら、吉田はちらりとそれとなく周囲を探る。一番この話を聞かせたかった人間がまだ登校してきていない。内心、ちぇっ、と舌打ちしつつ、単純な男子たちの反応にご満悦の吉田である。が、


「えー、ってことは吉田くん、年上のカノジョできたってこと?」


 と、すかさず女子による査察が入る。吉田たちの直ぐ隣の席でお喋りをしていた女子三人組だ。まっさきにツッコミを入れてきたのは、クラスでも随一の恋バナ好きとして名乗りを上げる野中だ。その大きく垂れ目がちで、一見おっとりしたような眼差しがこう告げる――『お前のそれ、ホラ話ちゃうんけ』、と。

 しかし、クラスの……いや、学年一の頭脳派と(主に本人の中で)謳われる吉田とて、それを想定しないわけではない。イメージトレーニングの際、男子のザル判定とは比べ物にならないくらい厳しい女子の追及をかいくぐるための弁論は対策済みである。

 吉田はちょっと哀愁を漂わせた表情を作りながら、返す。


「いや、なんちゅうの? ヒトナツの恋……ってやつやわ。まぁ、俺の方は本気やったけど、向こうは夏休みやからこっち来てるだけで、最初からそんな気なかったんやろうな……」


 実際のところリンねーちゃんは同級生の彼氏と一緒に大阪旅行するために吉田の家に泊まっていたのであった。


「出会ってすぐ、気が合ってな……USJにも行って、めっちゃ盛り上がってん。暗くなるまでよぉ遊びまわったわ……」


 吉田は宿泊の見返りとしてふたりにUSJに連れて行ってもらった。リンねーちゃんの彼氏はとても気さくで、吉田にアイスを買ってくれたほどであった。


「まぁ、ええ思い出やった、ってことなんやと思うわ……忘れなあかん、そう思ってるけど、ついこうして話してもうたわ。未練たらしいな、俺……」


 吉田とリンねーちゃんの彼氏はゲーム『妖怪うぉっと?! チッ』を通じて意気投合し、LINNEアカウントまで交換した。昨晩も今日の作戦についてふたりして遅くまで論じ合ったほどであった。


「ふぅん……?」


 ちょっとエエ感じの失恋話に男子たちがむせび泣いている一方で、野中たち女子は値踏みするような相槌を打った。三人で顔を突き合わせて談義する。


「ちょぉ、どう思うアレ……? ほんまかな」
「んー、まぁ吉田くんて年上ウケは良さそうやし、あるっちゃあるんちゃう?」
「実際のところヒトナツの恋って話自体は大分おいしい、ネタとして」


 気持ち好評寄りの流れである。ヒソヒソ話……をしているようで筒抜けな内容を聞き、吉田はちょっと胸を下ろす。ちょっと背伸びしたいオトシゴロゆえに、夏休み明けにあべのハルカスほどにも盛った武勇伝を語るなどという愚行に出た彼だが、少しばかりの後ろめたさもあったのである。そんな本人の心内など当然知る由もなく、女子たちは品評を続ける。


「まぁ、遊びやったって辺りがほんまっぽいかなぁー。ほら、吉田くんちってケーサツのお偉いさんやろ? 本気やったらめんどっちいもんな!」
「ちょ、それ禁句……っ!」


 野中が慌てて止めに入ったが、当然耳を大にして聞いてた吉田には届いている。

 チヤホヤされて気分をよくしていた彼が、今やムッツリと口をへの字に機嫌同様ひん曲げていた。

 吉田の父親は、大阪府警に籍を置く現職の警察官で、いわゆるキャリア組というやつだ。吉田自身はあまり口外しないが、教師や保護者たちの間ではなにかともてはやすように噂され、それなりに有名な話である。が、本人にとってそれに触れられるのはタブーらしく、低学年のときに友達にからかわれて大乱闘を引き起こしたことがあり、以来吉田の前で父親の話をするのはご法度とされていた。

 いつしか教室内に、一触即発の空気が満ちる――誰かがごくりと喉を鳴らして、吉田が口を開いたとき、


「うおーーーーー! セーフッ?! なぁ、セーフやんなっ!!?」


 ガラガラピシャン!
 と、騒々しく引き戸を開けて小さな影が教室の中に飛び込んできた。

 頭の左右でチャチャッと雑に髪を結んだ、和希である。


「セーフセーフ、まだマエセン来てへんで」


 ちょっぴり安堵したようにそう言ったのは、和希と仲良しのエミだ。和希はその言葉にホーッと脱力しながら、自分の席に歩いていく。時刻は八時半を少し過ぎ、朝のホームルームは担任の前川先生待ちだった。なんとか、和希は登校日を滑り込みセーフでキメたのだった。

 そういうわけで、直前の教室内の微妙な空気など全く持って知る由もなく、また平素より空気を読まないことで有名な和希は、多人数で囲まれている吉田を見つけ、ヘッと薄ら笑いを浮かべる。


「なんやねんサル、まだ森に帰ってなかったんけ?」


 このストレートな悪口に、吉田もこめかみをヒクつかせながら応戦する。


「それはこっちのセリフやわ。ゴリラはゴリラらしくアフリカの草原でも駆け回ってろや」
「誰がゴリラやねん!!」
「お前が言い出したんやろが!!」


 和希はランドセルを机の上に叩きつけ、吉田は椅子を倒す勢いで立ち上がる。バチバチィッ!! とアニメよろしく双方の間で火花が散るのをクラス全員が空目した。その火花の距離を詰めるように、お互い椅子と机の間を縫って歩み寄る。その手がそれぞれの襟元に伸びるのを見て、


「ストップストップ! もうちょいでマエセンくるで!」


 止めに入ったのは野中だった。恋バナ女王として名を馳せる彼女は、和希と正反対で、こと空気を読む能力に対してはピカイチであり、


「吉田くん、ヒトナツの恋を経てオトナの階段上ったんやろ? ケンカなんかしたらみっともないで?」


 と、男のプライドを転がす術も早々に身につけている。
 うっ、と吉田が言葉に詰まって手を引っ込めると、和希はまるで事情がわからず訝しげに首を傾げた。


「ヒトナツの恋? なんなんそれ?」
「吉田くん、夏の間に出会ったカノジョとキスしたんやって! さっきからずっとその話しとったんよ~」


 これ幸いと、野中がキャイキャイはしゃぐように言う。一緒に話していた女子らもうんうんと頷いていた。

 吉田はこの流れにハッとして、和希の顔を見た。吉田と和希は、小学校入学以来天敵の仲だ。一年生のときから今に至るまでずっと同じクラスで、ウマが合わず、何かにつけていがみ合う。所属するバスケットボールクラブでしょっちゅうポカする吉田を和希が罵っては、テストで悲惨な点数を取る和希を吉田が嘲笑う。逆にここまでくると息がぴったりなので、「二人してヨシモト入って夫婦漫才でもやれば?」というチャチャが入り「「なんでやねん!!」」と二人してツッコむのがお約束である。

 そういうわけで、吉田は昨晩のイメージトレーニング中から、和希がこの武勇伝を聞いたらどんな顔をするのかが、一番気になっていたのだ。

 が、肝心の和希は、


「あ、そ」


 全く以って無関心……どころか、「よぉそんなしょーもないことで盛り上がれんなぁ」と若干バカにしたような心情を端的に二文字で示した。

 毒気を抜かれたのか、吉田から背を向けて自分の席の方へと戻る。あまりに素っ気ない態度に、つい吉田も追い縋ってしまう。


「そんだけかい! なんか、こう……もっとあるやろ、反応が!!」
「なんかって……」和希は席に座って、心底めんどくさそうに言う。「別にサルがどこで誰と何してようとウチどーでもええしなぁ」


 サクッと放たれた言葉は、ザクッと吉田の心を貫通した。そしてジンジンと凄まじい痛みが全身に波紋のように広がっていく。せっかく夜通しして考えたというのに、たったそれだけ。どーでもいいの一言とは。


「……ま、まぁ、せやろなぁ」


 何故か目尻が熱くなるのをごまかそうと、吉田はろくに回らない頭で嘯く。


「お前みたいな子どもには、まだこーいう話題は早いよなぁ。どうせ、すきな奴やっておらんのやろ? 図工の時間の似顔絵に、兄貴の顔描いとったくらいやもんな!」


 そこで再び、ぴり、と凍った空気に、吉田は一拍遅れて気がついた。
 そしてその瞬間、

 ゴッ!

 と、顔に拳が飛んできた。

 慌てて少し体を後ろに逸らして直撃は免れるも、ダメージを負うのは避けられなかった。倒れこみそうになるのを何とか踏ん張って、正面を見る。そこには怒りに我を失った和希の姿があった。今のパンチは、間違いなく彼女のものだった。釣りあがった双眸に光る憎悪の感情は、決してふざけてなどいないことを示していた――そこで、吉田はようやく思い至る。

 和希にも、彼と同様決して触れては――ましてや茶化してなどならない領域がある。そこに、自分は踏み込んでしまったのだ、と。

 和希がもう一発お見舞いしようと右の拳を振りかぶる、と同時にガラガラと引き戸が呑気に開いて、


「待たせたなー。みんなのアイドル、マエセンやでー」


 と、ジャージ姿のおっさん……もとい、五年三組担任教諭、が入ってきた。

 クラス中が一気にホッとした空気に包まれる。前川先生はそれを訝しく思いつつ教壇へと歩いていき、そしてすぐに事情を理解した。やれやれ、と慣れた調子で溜め息を吐きながら、熊のように分厚く大きな手をパンパンと打ち鳴らす。


「なんや、またお前らか。あーもー、机も椅子もめちゃくちゃやんけ。さっさと片付けて着席せい」


 和希は口をひん曲げてぷいっとそっぽを向きながら、自らが乱した机を乱暴に整えて自席に戻った。吉田も、ひっくり返った椅子を直して席に着く。


 せっかく華々しい登校日を送ろうと思ったのに、彼の心は全くもって晴れることはなかった。


   +++


 登校日から無事に解放された小学生たちが、通学路をそぞろ歩きしている。給食は出ないので、十一時半には皆学校を出されたのだ。これならお家で昼ごはんに舌鼓を打った後十三時からの吉本新喜劇もゆっくり観れるので、大阪人には安心のスケジューリングである。


「運悪かったなぁ、吉田。追加された宿題、始業式までに出来るんか?」
「フン。まぁ大したことないわ、こんなん。」


 吉田も、仲のいい男子三人とだらだら帰り道を歩いていた。吉田は、朝和希とケンカしたことにより前川先生に夏休みの宿題を追加されていた。量にして国語と算数のドリルを一冊ずつである。終了間近に迫った夏休みを謳歌する小学生たちには大きな痛手だが、吉田にのろのろとした歩みをさせている要因は別にあった。それのせいで、彼は学校にいるときからろくに話が耳に入らないのだった。

 そんな吉田の心境など知る由もなく、男子のうちのひとりが意地悪い口調で言う。


「せやけど、和希はほんまゴリラやな! いきなりグーパンとか、キョーボーすぎやろ!!」


 他の二人も同調する。


「もうなんか、あいつ喋ってる時『ウホッ! ウホホッ!』ってうてるように聞こえるもんなーマジゴリすぎやで」
「女子のクセに生意気すぎやろ。もっと野中みたいにさぁ」
「えっ、お前野中狙いなん?」
「マジかー、ああいうのタイプ?」
「ちゃ、ちゃ、うし! ただのタトエやし!! な、吉田!」


 しかし、話を振るものの吉田はまるで乗ってこず、三人は口を噤んでしまう。気まずい沈黙が流れかけたところで、おもむろに吉田が口を開いた。


「女子が殴ったから生意気、とかいうんも、もうたいがいダサいけどな」


 まさか、普段和希といがみ合っている吉田の口から擁護するような言葉が出てくるとは思わず、三人はますます絶句する。それが気恥ずかしく、やや早口で吉田は付け加えた。


「うちのオカンは柔道のシハンダイやし、ゴエージュツのセミナーとかもやってるからようゆうてる。女はか弱くて守られてるモノ、なんてゆうんは時代遅れやって。グーパンのひとつくらい、とっさに出せんようでどうする、ってな」


 そこまで言い切ったものの、三人の間に流れる何やらよからぬ(具体的に言うとニヤニヤした)眼差しに、吉田は先手を切る。


「せや、俺お使いあるんやったわ! ほなな!」


 と、言い逃げして、やや前方右手にある、八奈結び商店街に通じる道へとひとりツカツカ歩いて行った。



(クッソ! 俺がなんでこないな……これもあのバカズキのせいじゃい!!)


 商店街の大通りをブラブラと歩きながら、吉田は心内で毒づいていた。彼の家の方向へは商店街を経由すると遠回りになるのであるが、致し方ない。あのまま一緒に歩いていれば、友人らから無用のからかいを受けるのが目に見えていた。

 土曜日のお昼時だからか、商店街にはそれなりの人出があった。むしゃくしゃしてはいたものの、ぶつからないように気をつけながら歩く。宛てもなく進んでいたためいつの間にか通りの端近くにまで来てしまった。


(……まぁ、ぼちぼち大丈夫やろ。まだこの時間なら吉本間に合うし……)


 ポケットに入れていたスマートフォンを見て時間を確認すると、溜め息を吐き、吉田は来た道を戻ることにした。が、そこでふと右手にあった店舗の看板に目が留まる。


(うどん屋……? あれ、もしかしてここが……)


 噂で耳にしたことがある。和希は幼い頃両親を亡くし、以来まだ成人していない兄が店を引き継いで生計を立てているのだという。それが八奈結び商店街にあるうどん屋だった。ちょうど、人のよさそうな中年男性が店の中に入って行き、中から若い青年の挨拶が聞こえてきた。どうやら、ここで間違いないらしい。

 そこで、先ほどからずっと吉田の胸を暗くさせていたモヤつきが、一層濃度を増した。

 和希にとってのタブーは、他ならぬ兄だ。物心やっとついた頃に両親を亡くした和希にとって、兄の存在は親に等しい。それがどれほどの重みを持つことなのか吉田には正確にわからないし、きっと他の誰にも理解など出来ないだろう。両親が健在で共に生活している者には、決して。

 それでも、吉田にはそこに踏み入られるのが嫌だという和希の気持ちは察することが出来た。理由こそ違えど、自分にもそういう存在があるからだ。事情を知らない他人に、面白がって触れられたくない領域が。

 それを考えると、今朝の発言は迂闊だった。なぜか、つい、カッとなってしまって、口にしてはならないことを――和希にとって大事な兄を、軽んじるようなことを言ってしまった。幸い殴られたダメージはさほどのものではなかったものの、弾みで切れた口の中がまだジンジンしている。それは仕方のないこと――むしろ、引き受けるべきことであると吉田は承知していた。

 しかし、それだけでは胸が晴れることはない。きちんと、和希に謝罪しなければ。


(……あいつ、もう帰ってるんかな)


 そう思いつつ、でも踏ん切りをつけることが出来なくて、吉田はしばらく店の前を右往左往した。そして、意を決して引き戸を開けようと手を伸ばした、まさにそのとき、


「ウチの店の前でなにやっとんねん、吉田」


 と、背後から声を掛けられ盛大にビクついてしまった。振り返るとそこにいたのは、彼が謝ろうとしていた相手だった。


「お、お、お前、遅いやんけ」


 向き直りながら、うまく言葉が出てこなくてついどうでもいいことを口にした吉田である。そんな彼の心中を知る由もなく、和希は機嫌の悪さを隠しもせずフンと鼻を鳴らした。


「マエセンに追加セッキョーされとった。あーあ、どっかのサルがくだらんこと言いよったせいで、メーワクやでほんま」
「誰がサルやて?!」


 売り言葉に買い言葉で、吉田はついボルテージを高めてしまう。和希も和希で、


「ほんまのことやんけ! サールサールサールサールでっぱ!!」


 と、幼稚な煽りを悪びれず言う。
 だが、吉田が言い返す前になって、急に和希が神妙な顔をした。そしてふたりの傍を通り過ぎていった小さな背に視線を移す。


「あいつ……?!」


 それまで吉田に対して向けていた和希の怒りが、静かに、しかし更に深くなって、別の対象に向けられた。そして彼女は吉田を置いて、視線の先にある小さな背――それは彼女らと同年代の少年だった――の追跡を早足で開始する。


「ちょっ、おま、どこ行くねん?」


 ただ事ではない和希の雰囲気を放っておくことが出来ず、吉田もその後に続いた。これが意外だった和希は驚いた顔を見せたが、すぐ不機嫌顔になり、ヒソヒソ声で牽制する。


「何でついてくんねん!! バレるやろ!!」
「お前がいつも以上にキョドーフシンなんが悪いんやんけ!」思わず吉田もヒソヒソ声で返す。「何でいきなり尾行みたいなことしてんねん、アイツ知り合いか?」


 適度な距離を保ちつつ、追跡対象である前方の少年を指す。どうもこの辺りでは見たことがない姿だ。小さな影は商店街の通りを歩く通行人に紛れがちだったが、特徴的な野球帽を被っているので見失わずに済んでいる。和希は野球帽から目を話すことなく、鋭い眼光をまっすぐ突きつけながら言った。


「……いや、写真で見ただけやけど、でも……」


 歯切れの悪い回答だが、和希は尾行を止める気がないらしい。それきり何も言わず、吉田もやむを得ずそれに従った。本当は、付き合う義理も何もない。が、今の和希を見ているとすぐにでも殴りかかりそうな感じがして、このまま見過ごしてしまうのは吉田の中の正義感が許さないのであった。

 程なく、野球帽はある店の前で足を止めた。中には入らず、ガラス張りになっている扉から中の様子を窺っている。それもすぐに済んだようで少し小走りでまた歩き始める。和希とともに離れた場所の電柱に隠れてその様子を見ていた吉田は不審に思う。


(あそこは、古本屋やんな……中に誰がいるんか、確認してたようやが……)


 その店は、商店街の理事長が構えている古本屋で、吉田も何度か足を運んだことがある。今はほとんど、愛想のよさが一週回ってむしろ悪い、若い男が店員をやっていたはずだ。

 そう情報を整理しながら、再び野球帽を追跡し始める。野球帽は、人がまばらになっているところまで通りを進むと、何気ない風を装って周囲を見渡した。和希と吉田は、また手近な電柱に身を潜める。どうやら尾行者には気づかなかったようで、野球帽は迷いなく裏道に入っていった。和希がすかさず電柱から飛び出て、その後を追う。無論、吉田も続いた。

 その裏道は、商店街の表通りに軒を連ねる店舗の勝手口や裏口が、商店街外に広がる住宅物件に挟まれて並んでいるようなところで、真昼間にもかかわらず薄暗かった。しかし和希は勝手知ったる、という具合で、足取りを淀ませることもなく野球帽の後をついていく。初めてこんなところに入る吉田は未知の空間を冒険するようで少し胸を高鳴らせたものの、なぜか次第に濃くなっていく悪い予感に戸惑いを禁じえなかった。

 粗雑に積み重ねられた段ボール箱に身を隠しつつ、和希と吉田は野球帽を追跡した。そして、野球帽が途端に足を止めた。慌てて、ふたりも近くのゴミ箱にしゃがんで身を隠す。


 野球帽は、そここそが目的地だったようで、今度はなかなか動きださない。その場にしゃがみこむと、しょっていたナップザックを下ろし、その中から新聞紙を取り出した。そして、それを一枚ずつ剥がしてくしゃくしゃに丸め、適当に放り投げる。全てのページを丸めた後、もう一度ナップザックに手を入れて、何か小さなものを取り出し――


「お前ふざけんなや!!!」


 そこで和希が怒声を上げながら飛び出した。野球帽は驚いて立ち上がり、その弾みに手にしていた物を取り落とした――地に落ちるまでのその一瞬、宙に放り投げられたそれを見て、吉田は背筋が凍る思いをした。

 野球帽が手にしていたのは、マッチだった。

 和希は野球帽に突進していくも、距離を取っていたのが裏目に出た。野球帽は迅速に逃亡の判断を下し、和希が自分のところに及ぶより先に駆け出していた。だが、そこで諦める和希ではない。必死の逃走を図る野球帽を、「待てええええええ!!」と叫びながら追いかけていく。

 吉田も我に返り、和希の後を追いかけた。その途中、野球帽が散らかしたままの現場を通り過ぎる際ちらりと横目で見る。


(ここは……あの、古本屋の裏手か?)


 視界によぎった勝手口には、『久保田古書店』と確かに書いてあった。となると、野球帽はあの古本屋を狙っていたことになる。そして――和希はそれを、直感していたのではないか。

 成り行きで事態に加わった吉田はそこにどういう因縁があるのかわからないまま、がむしゃらに追跡を続ける和希の背に置いていかれないよう、必死で腿を上げて走った。


   +++


 野球帽は、見つかった際の逃走経路についても抜かりなく下調べしていたらしい。その足取りは戸惑うことなく裏道を駆け抜け、一度たりとも立ち止まることはなかった。

 しかし、和希とてこの商店街で生まれ育った生粋の八奈結びっ子である。地の利を行かして思いもがけない脇道などに入り、徐々に野球帽との距離を詰めていった。吉田はそれに何とかくらいついていくことしか出来ない。

 それでも、野球帽は抜け目なく狡猾だった。裏道に配置された段ボール箱やゴミ箱などを巧妙に蹴り飛ばし、和希と吉田の追跡を退けようとする。そのたび、和希は一層怒りを高めて、もはや言葉にならぬ雄たけびを上げながら野球帽を追いかけた。その背を見つめながら、吉田は何か先ほどまで感じていたものとはまた違った種類の胸のモヤつきを覚える。


(なんでそない必死やねん、バカズキが……!) 


 運動能力で比べると、吉田よりも和希の方が長じている。ともに所属するバスケットボール部でも、いつもおいしい場面をかっさらって賞賛を受けるのは和希だ。柔道家の母親にしごかれているため、むしろ吉田の体力は並以上ではあるのだが、和希には生まれながらに秀でた才能があるようで、差が開いてしまうのだ。

 今も、もう一〇分も全力疾走を続けながら和希のスピードにはまるで衰えがない。逃げる野球帽もなかなかの巧者だが、妨害工作で余計に労力を使っているからか限界が見え始めていた。それは吉田も同じで、そもそも昼食も摂っていないので力が出ず、酸欠で頭がぼうっとし始めた。

 だが、踏ん張る。ここで脱落して、放り出すなんて格好悪いこと、出来るわけがない。
 なんで彼女がこんなにも懸命なのか――その理由を、知るまでは。


(っ!?)


 急に視界が開け、目の前が明るくなった。裏道を抜けたのだ。


 辿り着いた先は、間知川の河川敷だった。八奈結び商店街の程近くを流れるこの川のほとりは老若男女から好かれるお散歩コースであるが、お昼時の今となっては人影も皆無だった。

 野球帽は、当初から大分落ちたスピードではあったが、転がるようにして土手を下ると、茂みの中に潜ませていた自転車に縋り付いた。そして、すかさずサドルに跨り漕ぎ出そうとする。が――


「させるかボケえええええええええぇ!!」


 同じく土手をくだり、その勢いで飛び蹴りをかました和希の一撃を食らう。カエルを潰したような悲鳴を上げて野球帽は自転車から転落し、和希ともみくちゃになって土手を転げ落ちる。


(……っ! あいつ……!!)


 やっと追いついた吉田が目にしたのは、野球帽の抵抗に遭いつつも馬乗りになることに成功した和希の姿だった。穿ち殺さんばかりに野球帽を睨みつける和希の顔は、完全に正気を失していることを示していた。なお暴れる野球帽めがけて、彼女は右の拳を振りかぶり――


「アホか!! 止めろこのバカズキ!!」


 振り落とす前で、間一髪吉田がその手を掴み、制した。


「離せ吉田!」ギン、と眼光を吉田に向けて和希が猛る。「こいつ、火ィつけようとしとってんで?! 許せるわけないやろ!!」
「まだ未遂や! 先に手ぇ出したらお前のほうが悪モンになる、そんくらい分かれ!!」


 毅然と言い切る吉田に、ぐ、と和希も言葉に詰まる。どうやら状況を少しは把握したらしい、振り上げていた和希の手から力が抜けた。吉田が離してやると、だらりと垂れる。

 野球帽は殴られる危険が去って、憎々しい薄ら笑いを浮かべて吐き捨てるように言った。


「そうや、俺は何にもしてへん。分かったならさっさとどけや、重いねん」
「おいお前……なんか勘違いしてへんやろな」


 吉田が荒げた息を整えながら、それでもドスを利かせた声で返す。

 吉田は回りこんで、野球帽の頭の方に移動した。そしてすかさずポケットに入れていたスマートフォンを取り出し、野球帽の顔を写真に撮る。野球帽は「何すんねん!」と噛み付いたが、それでも吉田は優位を崩さないで淡々と言う。


「お前が散らかした新聞紙とマッチは、こっちで既に確保してる。素手で触っとったやろ? あれなら指紋も十分検出できるやろなぁ。お前は確かに何もしてへん……でも十分に関係ある。それは簡単に立証できんねんで」
「け、警察にでもタレこむつもりか?」野球帽は若干おどけながら、それでも馬鹿にしたように「そないガキの話、真に受けるはずないやろ!」


 しかし吉田は冷たく睥睨しながら、


「大阪府警刑事部部長、吉田実篤警視長――俺の親父の名前や」


 そう告げた。

 それが何を示すか、わからぬほど野球帽は愚鈍ではない――警察の、それも地位のある人物の子どもによるタレコミなら、無碍には扱われることはない――むしろ莫大な影響力を持ちうる。

 相手がそこに思い至ったのを確認してから、吉田はしゃがみこんで、先ほどより一層低くした声でゆっくり言い含めるように言葉を舌に乗せる。


「ええか、確かにこれだけならお前をどうこうすることは出来ひん。せやけど、また次同じようなことをしでかして、万一成功でもさせたらな、俺はすぐ親父に証拠品とこの写真を見せる。お前が犯人や、言う。未成年やからって軽く済むと思うなや? うちの親父はとことんまでお前を追い詰めてから捕まえるからな――『死んだほうがマシや』、追っかけられたはみんなそう言うらしいで」


 野球帽は、今や完全に自信を喪失していた。青ざめた顔で、口をパクパクさせている。吉田はそれをフン、と鼻で笑ってから、


「分かったんやったらさっさと帰れ! 二度八奈結びに来んな!!」


 そう一喝した。

 野球帽はコクコク頷くと、和希の下から這い出て転がっている自転車までほうぼうの体で走っていった。そしてやっとのことでペダルに跨ると、川上に向かって全速力で漕ぎ出し、すぐにその姿は見えなくなった。

 それを確認してから、吉田はハー、と深く溜め息を吐き、その場にへたり込んだ。同じく、その場に座ったままだった和希が目をパチクリさせて、その顔をじいっと眺める。その視線がむず痒く、つい噛み付くような口調で吉田はこぼす。


「……なんやねん」
「いや、だって、お前……」和希は今見たものを信じられない、というような面持ちで返す。「オトンのこと話すのも、話されるのも、いつもめっちゃ嫌がるやん? せやのに……」


 そんなことか、と思いつつ、吉田は空を仰ぐ。

 確かに、父親の存在を話題にされるのを吉田は好まない。それはあまりにも偉大な存在なので、自分自身ですら軽々しく触れてはいけないものだ、と怖れてしまっているからである。その父親と比べられることが辛いこともあるが、それを歯痒く思うのは誰よりも吉田自身であった。

 憧れる父の背に、自分はまだ遠く及ばない――でも、いつかは。

 その想いが強すぎるため、他人に興味本位で持ち出されるのが許せないだけなのである。
 しかし、そんなことを説明するのは気恥ずかしく、つい適当な理由で濁す。


「ああでも言わんと、あいつまた絶対放火しに来るやろ。釘はガッチリ刺しとかんとな」
「……」


 和希はしばらく口を閉ざしていたが、やがて吉田に向かって勢いよく頭を下げた。今度は吉田が珍しいものを見たと仰天する。


「ほんま、さっきからなんやねんお前!」
「……吉田、ごめん。ほんで……ありがとう」


 和希は頭を上げると、まっすぐ吉田を見て言った。


「ウチ、アニキにもよぅ怒られるけど、カッとなったらすぐ手が出てまうんや……気をつけようとしてるんやけど、なかなか出来へん。せやから、止めてもらってほんまよかったって思う。ほんま、ありがとうな」


 彼女からこんな素直な礼を受けたのは、小学校入学直後知り合って以来始めてのことだった。それが――こんなにも心を揺さぶるものだとは知らなくて、吉田は内心戸惑っていた。そして照れを隠すように、


「ま、まぁ……これでカシカリ無しちゅうこっちゃ」


 と言ってそっぽを向く。和希は首を傾げていたが、何かを聞かれる前に吉田は別の話題に持っていった。


「そ、それはさておき! さっきの野球帽は一体何やったんや? お前、前から知っとったみたいやんけ」


 やぶれかぶれの話題転換だったが、和希は、ああ、と容易に乗った。


「あいつは、この前まで商店街によった万引きヤロウや。千十世にトッチめられたから、きっとその仕返しに……くそ、ほんま腹立つ!」
「万引き……そういや、大問題になったって聞いたわ」吉田も、和希のほうに向き直りながら聞く。「千十世……って、もしかして、あの古本屋の店員か?」


 和希は笑って頷くと、ランドセルを下ろして、そのまま土手に生える芝生の上に寝転がった。つられて、吉田も大の字になる。夏の終わり近くなった晴天はどこか柔らかく、走りきって疲れた子どもたちを優しく照らした。

 そのせいだろうか。普段なら聞けないようなことも、自然と吉田は口にしていた。


「……そいつのために、お前あんなに必死やったんか」


 河川敷を、涼やかな風が渡り吉田の頬をなぶった。それに促されて、ふと彼はすぐ隣の和希の顔を見た。
 和希は、じっと青空を眺めたまま、ぽつりと呟くように返した。


「千十世は……いつも、ニコニコしよる。アニキなんかは『ヘラヘラすな!』ってう。商店街のおっちゃんもおばちゃんも、悩みなんかなさそうやな、ってゆう。せやけど……ウチは、千十世がほんまに笑ってるとこ、見たことない。楽しそうにしてるとこ、見たことない」


 そして空を――その向こうに、彼女の目だけに映る未来を、まっすぐ見つめて笑って言った。


「せやから、ウチがいつか絶対笑わせたるって思ってんねん。もー、腹よじれるくらい爆笑させたるって。それが叶うまで、千十世に悪いことするヤツは絶対許さへん。千十世はもっと、ジンセー楽しまなあかんねんから」


 どこまでも揺るぎない宣言は、晴れやかな空の輝きに祝福されたようだった。

 そんな真剣な眼差しをしている和希を、吉田は――それこそバスケットボールの大事な試合でだって――これまで一度も見たことなかった。

 そして、彼女にそんな顔をさせているのは、吉田の全然知らない、手の及ばないところにいるヤツなのだ。


(……ほんま、なんやねん)


 吉田は気づかず、和希から顔を背けていた。


 なんやねん、お前、そんなん。
 そいつのこと、めっちゃすきなんやないか。


 決して言葉に出来ない想いが、両目から熱いものになって零れ落ちる。慌ててそれを拭おうと右手を遣ったとたん隣から、ぐうぅ、と間の抜けた音がした。和希が、にしし、と笑いながら起き上がる。


「メシまだやろ、吉田。うちに来ぃや、おいしいうどん食わしたる」
「……別に、腹減ってへんし」


 と、そっぽを向いたまま強がったものの、即座にその腹から、ぐるるぅ、と和希のものより大きな音が鳴る。和希は「決まりな!」と言って立ち上がり、ランドセルを再び背負って歩き出した。やむを得ず、吉田も立ち上がる。もう一度、手の甲でよく目元を拭ってから、


「待てや、ちょお家に電話するから!」


 いつもよりちょっと声を張り上げて、そうして普通を装った。


  +++


 そして、八奈結中央小学校にも新学期がやってきた。

 夏休みの終了を呪いつつ重い足取りで登校した子どもたちも、通学路で友達の顔を見つけると自然と顔をほころばせる。そして、宿題がどうだの、授業がダルいだの、何気ない悪態を吐きながら再び始まる学校生活に気分をスライドさせていく。


(……大丈夫。いつもどおりで、いける)


 吉田も、その中に紛れながら学校への道を歩いていた。その胸は、新学期への不安や期待とはまた別に、奇妙な緊張で小さく高鳴っていた。

 登校日から今日までの一週間、イメージトレーニングはばっちりだ。リンねーちゃんの彼氏にも、話は聞いてもらった。それで全部、終わらせた。だから今日からは、いつも通り。

 本日朝から何度目かの深呼吸をして、気を落ち着かせるように頷く。
 その背をランドセル越しにバシンと叩かれた。急な衝撃に吉田が声を上げると、


「遅いで、吉田! 置いてくからな!」


 と、和希が勝ち誇ったように脇を通り抜け、走っていった。
 全く、ちょっとはこっちの段取りも考えろや――そう思いつつ、吉田も勝気な笑いを作って、言い返す。


「ハッ! 俺がゴリラの鈍足に負けるわけないやろ!」
「誰がゴリラやねん!」先を行く和希が走りながら振り向いてがなる。「サルはほんま口だけやからな、ウチに勝ってから偉そうなこと言えや!」
「上等やんけ!」


 そうして、ふたりは通学路をケンケン言い合いながら競って走り抜けていく。
 秋茜がそれを見送って、商店街の方へ、つい、と飛んでいった。


やなれば



+++++++++++++++++++











彼にも救いはあると思いますか?


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◆作品
当ブログ及び小説家になろうにて、『ミス・アンダーソンの安穏なる日々』『八奈結び商店街を歩いてみれば』を連載しました。前者はおねショタ小説で、2017年7月に電撃文庫より刊行されました(無敵の女傭兵ミス・アンダーソンを抹殺すべく派遣された羊ショタ執事悪魔(レベル1)のどたばたコメディ)。後者は大阪のどっかにある商店街が舞台のなにわ人情お約束劇です。

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