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口絵1

『ミス・アンダーソンの安穏なる日々

小さな魔族の騎士執事』

7/7(金)発売記念 カウントダウン企画


7月1日~7日までの間、日替わりで掌編をUP!

7/2: 『花壇荒らしの(ハーブ・キラー)アンダーソン』

本編は追記からどうぞ。

おねショタ ファンタジー 一次創作
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「おお……! こんなに早く育つものなんですね……!」


 キッチンの勝手口から外に出てすぐ、自ら丹精に手入れする花壇にしゃがみこんで、アーティは惚れ惚れと嘆息した。

 見つめる先にあるのは金環の煌き(スリ・ド・ソレュ)という人間界のハーブだ。陽の光が繊細に瞬くかのような花弁は乾燥させてお茶に、やや肉厚で鮮やかな緑をした葉はそのまま料理に用いられるという。大樹君国では一般的に使われるものだが、魔族であるアーティには新鮮に映る。


「あら、立派に咲かせましたわね」


 背に声を掛けられて振り返ると、仕事着姿のアンダーソンが身を屈め、覗き込んできた。魔界から持ち込んだ魔界ハーブが足りなくなってきて困り顔のアーティに、人間界のものを育てるよう助言したのは彼女だ。それが実を結んだのを嬉しく感じているのか、いつも鋭い光を湛える碧眼はどこか優しい色にも見える。


「ええ、早速これを使った料理を作って、みま……」


 言いながらハーブを摘もうとしたアーティの手元を、彼女は穿つほどに見つめてくる。その意図を察した彼は、苦笑しながら手を引っ込めた。


「あの、摘んでみます?」
「あら、よろしいので?」


 淑女然とした態度こそ崩さないものの明らかに喜んでいる彼女に、アーティは場所を譲る。アンダーソンはヒールを履かせた長い脚を畳んで、いそいそとしゃがみこんだ。そして茎にその白い指を這わせて、


 ぶちっ、


 と根っこごと引っこ抜いたので、「あああ何するんですか!!」と思わずアーティも叫ぶ。


「葉っぱだけでいいんですよ!?」
「まぁ!」
「まぁ! じゃありませんよっ! ああっ、土の中にもう一回突っ込んでもダメですからっ!!」


 その後、引っこ抜かれた金環の煌きは根っこまでサラダにして美味しく食されたものの、彼女の襲撃を防ぐべくアーティは花壇の警備を厳重に行う羽目になるのだが、それはまた別のお話。

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電撃文庫『ミス・アンダーソンの安穏なる日々 小さな魔族の騎士執事』は7/7(金)に発売!
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◆作品
当ブログ及び小説家になろうにて、『ミス・アンダーソンの安穏なる日々』『八奈結び商店街を歩いてみれば』を連載しました。前者はおねショタ小説で、2017年7月に電撃文庫より刊行されました(無敵の女傭兵ミス・アンダーソンを抹殺すべく派遣された羊ショタ執事悪魔(レベル1)のどたばたコメディ)。後者は大阪のどっかにある商店街が舞台のなにわ人情お約束劇です。

アイコンは岡亭みゆ様にご制作頂きました。

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