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口絵1

『ミス・アンダーソンの安穏なる日々

小さな魔族の騎士執事』

7/7(金)発売記念 カウントダウン企画


7月1日~7日までの間、日替わりで掌編をUP!

7/4: 『ざ!アーティ!RASH!! ~のーまにー食卓~』

本編は追記からどうぞ。

おねショタ ファンタジー 一次創作

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 その日、アーティに激震が走った。


「卵を極限までといてコシをなくし、ふわふわのオムレツにする……ですって……?!」


 常識を覆すレシピだった。大樹君国の家庭料理を記したその書物は、最終的にまろヤギの乳なども入れ、スポンジ状に焼き上げてこそのオムレツだと主張している。


「そんなことをしては卵の鮮やかな黄色が台無しです……! 歯ごたえだってスカスカでは……!」


 実態を確かめるべく、アーティは近くの村を訪れた。


「こんにちわー」


 野菜や卵を分けてくれる顔なじみのメリーさん(六二)にお話を伺う。


「ええ、ええ。大樹君国じゃあ昔からそのやり方ですよ」


 国が貧しかった時代、少ない食材で腹持ちのいい食事を、と苦心の上編み出されたレシピなのだという。切々と語るメリーさんを見る、アーティの目には涙が……


「オムレツの中にも、歴史が刻まれてるんですね……」


 メリーさんが実物を作ってくれるというので、お礼を兼ねて畑仕事を手伝うことに。おりしも村は名産の火トマトの収穫真っ最中。熟れた火トマトをもいでいくアーティのこめかみには、珠のような汗が。


「普段から農家さんはこうして頑張ってらっしゃると思うと、背筋がピンってなるですよ……」


 しみじみ呟きながらもいだ火トマトをまたカゴに入れようと振り返った――次の瞬間、衝撃の展開が!


「ホンマね、もぎたての火トマトには敵いませんわぁ」


 なんと、仕事から帰ってきたアンダーソンがカゴの中の火トマトを全部食べてしまっていた!


「ちょっとッ、なんてことしてくれるんですかっ!!」
「せやかておいしそうやから、つい」
「つい、じゃないですよ! あと訛り出てますよっ!!」


 この後、ふたりはアンダーソンの食べた火トマトの分もお手伝いをし、日がとっぷり暮れた頃、ようやくメリーさんのオムレツにありついたのだった。


 大樹君国式オムレツの良さに目覚めたアーティは、この道を究めるべくまずはフライパンから作ろうとある鍛冶職人の元を訪れ、衰退する徒弟制度の問題に直面することになるのだが、それはまた別のお話。

 
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地の文は平野義和さんで再生してください。


電撃文庫『ミス・アンダーソンの安穏なる日々 小さな魔族の騎士執事』は7/7(金)に発売!
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Author:世津路章
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◆作品
当ブログ及び小説家になろうにて、『ミス・アンダーソンの安穏なる日々』『八奈結び商店街を歩いてみれば』を連載しました。前者はおねショタ小説で、2017年7月に電撃文庫より刊行されました(無敵の女傭兵ミス・アンダーソンを抹殺すべく派遣された羊ショタ執事悪魔(レベル1)のどたばたコメディ)。後者は大阪のどっかにある商店街が舞台のなにわ人情お約束劇です。

アイコンは岡亭みゆ様にご制作頂きました。

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