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口絵1

『ミス・アンダーソンの安穏なる日々

小さな魔族の騎士執事』

7/7(金)発売記念 カウントダウン企画


7月1日~7日までの間、日替わりで掌編をUP!

7/7: 『やがて回顧する日のために』

本編は追記からどうぞ。

おねショタ ファンタジー 一次創作

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 目の前に広がる光景に、アーティは圧倒された。

 大勢の人間がせわしなく立ち動いている。壁面に並べられたハンコのようなものを抜き出して集めていく人、それを渡されて机の上で順番に並べていく人、大掛かりな装置の前で取っ手を押したり引いたりしている人。その隙間を、装置が稼働するゴウンゴウンという音が柔らかく響き続けている。


「ほえー……これが印刷、ってやつですか……!」
「ええ、こうして書物が作られているんですのよ」


 アーティはアンダーソンの仕事にくっついて、街の印刷工房に見学に来ていた。魔界では写文が一般的なため書物は高価なものであるが、人間界ではこうした大量生産の仕組みが出来上がり、庶民にも手ごろな価格で供されるのだという。近年では魔導具を使用したより効率的な方法も試案されており、そうした取り組みにアンダーソンの所属する総合技能商會(グラン・ギルド)も絡んでいるということで、今回連れてきてもらったのだった。


「今印刷しているのは、この小説ですわね」


 一通りラインを巡って最後の地点までやってくると、アンダーソンがそう言って完成した見本品をアーティに渡した。が、人間界の文字に馴染みがなく、首を傾げる。


「なんて書いてあるんですか、これ?」
「『安穏なる日々の新しい朝』……何の変哲もない、平凡な日常が綴られた物語ですわ」


 アンダーソンは苦笑しながらそう言うが、アーティは手にしたその本が何か、貴重なもののような気がして背筋を正す。


「僕、そういうのすきです」


 彼女はその碧眼を瞬かせたが、やがてやわらかく微笑んで、


「それならそのご本、進呈致しますわ」
「いいんですか! やったぁ、人間界の書き言葉、勉強しなきゃですね!」


 そうして、つつがなく印刷工房見学は幕を閉じた。
 彼と彼女の安穏なる日々も、今しばらくは続くのであった。



 三年後、人間界の書き言葉を習得した彼は感慨を以てこの本のページをめくることになるのだが、それはまた別のお話。


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「敵と味方なのになんか馴れあってね?」という疑問をお持ちの貴方は
本編を読んで頂くと解決すると思うんだ……! というわけで、
電撃文庫『ミス・アンダーソンの安穏なる日々 小さな魔族の騎士執事』は7/7(金)に発売!
amazonのページはこちらから
アニメイト(購入特典付き!)のページはこちらから
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書店さんでのご予約は、下の画像を店員さんにお見せください!
書影


いよいよ本日発売!

よろしくお願いします!
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Author:世津路章
一次創作小説を書いています。

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◆リンクについて
当ブログはリンクフリーです。ただし、アダルト・宗教系サイトは除きます。
◆作品
当ブログ及び小説家になろうにて、『ミス・アンダーソンの安穏なる日々』『八奈結び商店街を歩いてみれば』を連載しました。前者はおねショタ小説で、2017年7月に電撃文庫より刊行されました(無敵の女傭兵ミス・アンダーソンを抹殺すべく派遣された羊ショタ執事悪魔(レベル1)のどたばたコメディ)。後者は大阪のどっかにある商店街が舞台のなにわ人情お約束劇です。

アイコンは岡亭みゆ様にご制作頂きました。

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