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 今さっき『プリパラ』が、『アイドルタイムプリパラ』が最終回を迎えました。

 1月に新シリーズの発表がされてから戦々恐々とこの日を迎えましたが、驚くほど穏やかな気持ちです。それでも、今この瞬間になにか書き留めておきたいと思い、とりあえずブログにブン投げておきます。

 ネタバレがっつり含みますので、これから見ようという方はお気をつけて……えっ、まだ『プリパラ』見てないですか??? 見よう??? dアニメストアで全部まるっと見れるよ???? ほら、見とこう??????? すっごくかしこまのユメカワでゴキゲンになれますよ???????

そんな感じでとりあえず自分がプリパラ観始めたのは約3年前で、まず筐体のゲームから入りました。大画面で自分の作ったキャラがめちゃめちゃかわいく踊ってくれるってのがすごい衝撃的でチャリンチャリン100円融かしました。最初はアニメには興味なかったんですが、毎回ゲーセン行くたびにビジュアル見てるとさすがに気になって、そこに現れたのが紫京院ひびきでした。

 これね、これ。
キャプチャ

 
 まぁどストライクですよね。この時点でひびきはプリンス様という扱いでアイドルではなかったんですが、お察しですよ。あ、これ絶対女の子やん。デビューするやつやん。とか思ってたらサブタイトルが『彼女がデビューする日』って回がやってきてがっつり正座で見ました。んで、案の定ひびきは女の子で女子アイドルとしてプリパラデビューするんですが、そのステージがどれほど圧巻だったことか。

 宝塚を彷彿させる荘厳な曲にダンス、たったひとりで広いステージ、ひいてはライブ会場を制圧する気高さ。それだけでなく、彼女は他のアイドル達とは違うライブ展開まで見せつけ、まさに2NDシーズンのラスボスたる貫録を見せつけたのでした。

 その段階で、たしか秋頃。物語は鍵となるウィンターグランプリに向けてチーム戦が始まるという頃合いでした。ここで、ひびき率いる天才チームと主人公・らぁら率いる努力チームが二手に分かれて冬のプリンセスの座をかけて争うという王道展開。「み~んなトモダチ! み~んなアイドル!」というプリパラのテーゼを体現した努力チームに対し、ひびきの結成した天才チームは「み~んなライバル! セレブだけアイドル!」というアンチ・テーゼを真っ向から突きつけました。そして、ウィンターグランプリで天才チームが勝てばそのようにプリパラを作り替える、と、プリパラそのものの命運をかける勝負にまで発展していくのです。

 もうこんなんド定番ですやん。絶対に努力は天才に勝つし、ひびきは友情のもとに改心する。王道ゆえに熱い展開です。お約束だいすきな私はどんな顔でひびきが友情堕ちするのかめっちゃ見たい一心で、気づけば毎週楽しみにプリパラを見るようになりました。

 そして迎えたウィンターグランプリ。結果は、ひびきの天才チームの勝利。み~んなトモダチ・み~んなアイドルだったプリパラは、セレブ(才能を認められたもの)だけがアイドルになってしまいました。

 がっつーん、と頭を殴られた気持ちでした。懸命に努力した主人公たちが凋落して、華々しい天才たちがスポットライトを浴びる世界。ある意味では身も蓋もない、現実そのもの。そんなものを、夕方の女児向けアニメでやるんですよ?! 既存のお約束をばっさーと掻っ切っていくその姿勢に、自分の中の固定概念もばっさり切られた思いでした。

 それからというもの、一層真剣にプリパラを観るようになりました。お約束を盛大に裏切ったこのあと、いったいどうやって物語を集束させていくのか。はらはらしながら見守っていたら、次々と彼女たちは私の考えや不安なんかを軽く乗り越えて、見事に大団円を掴みとりました。それが自分のことのように嬉しくて、このときには私は『プリパラ』が、そこで生きる彼女たちが、だいすきになっていました。

 誰もがアイドルになれるテーマパーク、プリパラ。そこではすべての女の子が、なりたい自分になることができる。その中で、らぁらたちは大騒動を起こしながら、ときにおかしく、ときに切なく、それでも最後には笑って、自分達の手と足で問題を乗り越えていきます。その乗り越え方がぶっ飛び過ぎててカオスアニメと称されることも多々ありますが、じっと覗き込んでみると、そこに籠められた制作陣の凄まじい熱量が垣間見えます。

『すべての女の子がなりたい自分になることができる』、というのは、裏を返せば、そうでない現実があるということ。当たり前すぎて蔑ろにされがちなこの事実に、誠実に、真摯に向き合ったのが『プリパラ』でした。プリパラの中に一歩入れば、背が低い子でも、高すぎる子でも、痩せていても、あるいは太っていても、地味な容姿に悩んでいる子も、体力がなくても、大きな声がコンプレックスでも、どんなことに悩んでいたって、なりたい自分、つまり自らにとってのアイドルになることができる。そうして選び取った姿は彼女たちにとって譲れない個性であり、それは何人たりとも侵害することはできない。それが、「み~んなトモダチ!み~んなアイドル!」の礎の元に成立するプリパラという居場所なのです。

 ひびきのように、その原則に異を唱える個性も勿論存在します。また、その原則=システムの枠組みの中では本来の輝きを持てない娘たちも存在します。でも、プリパラはそれすら否定しません。純然と、すべての女の子たちを受け入れる場としてありながら、そこに集う彼女らに無言で問いかけます。「さぁ、君達はどうしたいんだ?」と。そして彼女らは全力でそれに答えます。そうして、システムすらも変えていきます。その道中でプリパラは一層、女の子たちが「み~んなトモダチ! み~んなアイドル!」であれる場へとなっていきました。

 そこでは、あらゆる対立が飲みこまれています。先ほどの天才と努力のように、人間と動物、有機物と無機物、大人と子ども、システムと利用者、夢と現実、などなど、ぶつかりあう概念に優劣をつけることなく、「あ、それいいね!」と同列に並べていくのです。なぜならそのどれもがひとりひとりのアイドルを成り立たせる大切な個性であり、比べることなんて出来ないから。プリパラの枠組みに反旗を翻し大波乱を巻き起こした紫京院ひびきの個性さえ、改心などで変化させることなく、まるごと受け入れてしまいました(3RDシーズンで登場した彼女が嘘つきのままで、「全ての人をトモダチだとは思えない」と打ち明けてくれたことは本当に感動しました)。

 そのようにしてプリパラは徹頭徹尾、「み~んなトモダチ!」=お互いに共感(いいね)しあいながら、「み~んなアイドル!」=すべての個性が尊重される場として描かれてきました。今日、最終回を迎えるその最後の瞬間まで。

 毎週毎週ひたむきに精一杯、それぞれがアイドルとして最大限に輝いているその様子は、見ている人を力強く励ましてくれるものでした。それがもう来週から観られないと思うと、やはり堪えきれない気持ちもあります。だけど、彼女らは言いました。「さよならだけど、さよならじゃない」。その言葉通り、いつもと変わらずプリパラで楽しんでいる彼女たちを映して幕は下りました。プリパラアイドルたちは変わらずそれぞれの生活を営み続けている。テレビ放映は最終回を迎えたけれど、彼女たちの物語はあの世界でまだまだ続くんだ、と。

 上に描いたようなことはほんの一部で、『プリパラ』を見始めてからもう数えきれないほど、自分の価値観をバサバサ薙ぎ倒されました。彼女たちは本当に、それはもう軽やかに、これまでの縛りつけるような物の見方を超えて行ってくれました。この三年間、毎週彼女たちの物語をリアルタイムで追い続けることができて最高にしあわせでした。

 トモダチのために躊躇わず手を差し伸べることができるらぁら、誰かのための努力をたゆまず重ねることができるみれぃ、自らの足で一歩踏み出す決意をしたそふぃ、いつでも前を向いて精進し続けるシオン、口は悪くちゃっかり者だけど人一倍純真なドロシー、あるがままの芯を持ったレオナ、自分の定めた道を突き進むあろま、天真爛漫でだけど周りをしっかり見ているみかん、何度転んで失敗しても諦めることのなかったガァルル、もうひとりぼっちでいることのなくなったひびき、いやもうマジでここ3年くらいずっと介護してほしいって思ってるふわり、みんなの夢であり自らの夢にキラキラ輝くファルル、次世代の力強さを感じさせてくれるのん、裏も表もどっちもだいすきだよちりちゃん、もっともっと爆発力を見たかったペッパー、この人のこと考えると大抵どうにかなる気がしてくるあじみ先生、『君100%人生』マジで励まされましたコスモさん、この娘の3Dモデルがあるということがプリパラのアンサーであるちゃんこちゃん、おまえが主役であと2年観たかったよゆい、ヒーローアイドルという存在だけで救いのにの、プー大陸浮上いつまでも待ちわびていますみちる&ミーチル、気高いドケチ精神という新境地を見せてくれたしゅうか、セインツの神アイドル結成ライブほんま観たかったですみあ姉、女神=システムだってアイドルであることを示してくれたジュリィ、君がそこに辿りつけてよかったと心から祝福したいジャニス、朝は夜に夜は朝にみんないつだって輝けるんだねファララとガァララ、他にも大神田校長とかババママとかWITHとかガーディアン貞子さんとかナオちゃんとか赤井めが姉ぇさんとか、もう、たくさん、たくさん、たっっっっくさん、ありがとうを言いたい!!!!!!!!!!!!!!!!! 言い尽くせない!!!!!!!!!!!!!! ありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!! 『プリパラ』に出逢えてよかった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 誰もがなりたい自分になれるプリパラは、そうではない現実の裏返し。だけど、もしも。「み~んなトモダチ! み~んなアイドル!」という、プリパラの礎を心に持つことができたら。完全には無理かもしれない、でも、私はアイドル=なりたい自分、譲れない個性を持っていて、トモダチであるあなたもそうなんだね、と共感し合うことが、ほんのちょっとでもできたなら。プリパラは、きっと、そこにあるんじゃないか。「さよならだけど、さよならじゃない」、何度も何度もそう言ってくれた彼女たちを見て、そんなことを思いました。

 だから、『プリパラ』は終わったけど、さよならじゃない。自分が望めば、そう振る舞えば、今ここが、プリパラだ。そうして彼女たちも、あの世界でそうやって生き続けていく。そう思うと、さみしいけれど、決して虚無感は覚えない、そんな心地です。

 毎度のことながらもう何が言いたいのかのかわからなくなってきたので終るんですけど、最後にひとつだけ。『プリパラ』の前身の『プリティーリズム』はね、3番目のレインボーライブが終了した後スピンオフで『KING OF PRISM』って男子スタァの映画になってね、これが大ヒットしてね、女子スタァにもスポットライトがちょいちょい当たり始めてるんだけど、その、ね、だから、『プリパラ』にも男子アイドルの活躍する男プリって場所があってね、そこで人気のチームにWITHっていう男子アイドルたちがいるんですけど、これが!!! また!!!!! 掘り下げが足りないので!!!!!!!!! っていうか男プリ自体まだまだキャパ持ってるんで!!!!!!!!!!!!!!!!! ここで終わらせられないんですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!! WITHっていうか男プリで番外編作ってもらってですね、女子プリにおけるレオナみたいな存在が男プリにもいる可能性とかを検証してもらわないと、こう、死ねないんですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 なので後続の『キラッとプリ☆チャン』を応援しつつ、引き続き『プリパラ』並びに『プリティーリズム』、つまりプリティーシリーズをガンガン推していきます!!!!!!!!!!!!!!!! わーい生きるのたっのしー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

テーマ:エッセイ・散文
ジャンル:小説・文学

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世津路章

Author:世津路章
一次創作小説を書いています。

◆リンクについて
当ブログはリンクフリーです。ただし、アダルト・宗教系サイトは除きます。
◆作品
当ブログ及び小説家になろうにて、『ミス・アンダーソンの安穏なる日々』『八奈結び商店街を歩いてみれば』を連載しました。前者はおねショタ小説で、2017年7月に電撃文庫より刊行されました(無敵の女傭兵ミス・アンダーソンを抹殺すべく派遣された羊ショタ執事悪魔(レベル1)のどたばたコメディ)。後者は大阪のどっかにある商店街が舞台のなにわ人情お約束劇です。

アイコンは岡亭みゆ様にご制作頂きました。

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